*今回は住居は賃貸を対象としています。賃貸のアパート、マンションの部屋探しが対象です。
家計の中で、住居費が占める割合が最も大きいです。そのため、部屋探しをできるだけ安くすることはとても大切になります。住居費をなるべく安く抑えるためには、ただ不動産サイトで物件をパラパラと調べるだけでは不十分です。しっかりと対策を練りましょう。
この記事では、調べる際のコツや考えるポイントをご紹介いたします。
Point 1.部屋探しにおける費用の構造を知る
まず何がどれぐらい費用がかかるのか、全体を掴むと、どこを安くできるか考えることができるようになります。
毎月ずっとかかるもの
2年に1度かかるもの
最初にかかるもの
毎月ずっとかかるもの
家賃
家賃については、特に説明は不要かと思います。
管理費/共益費
管理費/共益費はかかる場合と、かからない場合があります。ここで重要なのは大家さん側(アパート、マンションを貸す側)からすると、管理費/共益費を区別することは重要ですが、借りる側からすると、結局毎月いくら必要なのか?という点が重要ですよね。予算を決めて物件を探す時には必ず「管理費/共益費込みの家賃」で探しましょう。不動産屋と話をする時も必ず、伝えましょう。
2年に1度かかるもの
更新料と更新手数料
一般的には家賃の1月分かかります。時々更新料と更新手数料を別々でかかる場合もあります。最初の賃貸契約時の契約内容を確認しましょう。更新料と更新手数料、家賃1月分は非常に金額が大きく出費は家計に痛いものですが、最初から0円物件を探すのは難しいです。基本的には更新料はかかるものとして考えましょう。
更新料に関する考え方のポイントが2つあります。
更新料はかかるものとして、家賃1月分を24で割った金額を家賃に足して考える
更新料に関するポイントとは、2年後に必要だとわかっている費用であるため、あらかじめ積み立てることです。この考え、方法はとてもお勧めです。
家賃4万円の部屋だと、、、家賃は4万2千円だと考える
家賃8万円の部屋だと、、、家賃は8万4千円だと考える
家賃12万円の部屋だと、、、家賃は12万6千円だと考える
これは「考える」だけではなくて、実際に家賃用口座に積み立てていきます。するとあら不思議、2年後には更新料が自然と貯まっています。
お隣のお友達は「今月、更新料が1月分が必要だって。急に言われても、そんなお金ないし!」と慌てふためいているかもしれません。
またもし、2年後に引っ越しをする場合は引っ越し費用に充てることができます。
更新料と更新手数料を安くする裏技は存在するのか?
実はなくはないです。ただ絶対の方法ではありません。更新料を安くする可能性がある裏技があるという話です。それは2年後の契約更新時に大家さんと交渉をするというものです。賃貸契約は2年です。2年経つと契約が切れます。つまりこの契約が切れるタイミングでの交渉が家賃の減額交渉または更新料減額交渉の機会となります。
交渉内容はシンプルです。
「違う町に住むことを考えていますが、今のところも気に入っています。家賃を安くできないでしょうか?それとも、更新料を免除できないでしょうか?」
不動産屋さん、大家さんは嫌がると思いますが、変なことは言っていません。素直な気持ち、考えのもと、相談しているだけです。ここのポイントは本当に出ていくつもりで交渉をしないと交渉成功率はあがりません。そしてダメだと交渉失敗した場合は本当に新しい街(物件)で、新生活をしましょう。それぐらいの気持ちを持って交渉したほうがよいです。
交渉事が好きではない場合はあまりおすすめできませんので、ここは参考程度にとらえてください。
最初にかかるもの
仲介手数料
不動産会社に支払う仲介手数料です。一般的には家賃1月分になります。
敷金
敷金礼金と纏めることが多いですが、敷金と礼金は内容が異なります。資金とは、保証金のようなもので、家賃が支払えなくなった場合の担保として、または家を出る際の原状回復するための費用として必要なものです。一般的には家賃の1月~2月分で、家を退去する場合の原状回復費用としてハウスクリーニングや修繕費として使われ、残ったお金は返ってきます。
*地方によっては保証金と呼ばれます。
礼金
昔の慣習で、大家さんに家を貸してくれてありがとう、これからよろしくお願いします、という意味合いのお礼金になります。関東や京都など震災、戦災で住宅不足の状況下で、貸してくれてありがとう、というところから生まれた慣習だと言われています。そのため日本独特であり、また全国ではなく関東や京都など限られた地方の慣習となっています。海外では基本的に礼金というシステムはありません。一般的には家賃の1月~2月分となります。
Point2.部屋探しを安く抑えるための優先すべきポイントは?
ポイントは以下の通りです。
①礼金0円を基本と考える
礼金は慣習によるものです。法的なものではありません。また現代では昔と違って大家さんに顔を突き合わせてお世話になることもほとんどありません。礼金0円を基本としましょう。
最近はアパート、マンションが建ち過ぎて供給過多となっており、部屋の回転率をあげるために(なるべく空き家にならないように)、礼金を0円とする物件が増えています。礼金0円にすると対象物件は確かに減りますが、十分な数となってきていますので、問題ないと考えます。
物件探す場合は礼金0円物件を探しましょう。
②敷金は0円ではなく1月分として探す
敷金0円物件はあります。最近ではゼロゼロ物件と呼ばれ、敷金礼金0円の物件が出てきていますが、あまりお勧めはしません。
何故なら敷金には上述のように削れない保証金としての意義があります。0円にするには、その意義をどこかに転化させていることを考えます。つまり敷金0円のデメリットについて考える必要があります。
敷金ゼロ円のデメリットや、考える際のポイントは以下の通りです。
0円にする代わりに、2年後に原状回復費用を請求する
最初(契約時)に取るか、退去時に取るかの違いであれば、タイミングだけの問題でおかしくはありません。ただ退去時にどれだけの費用がかかるか読めない、または余計にお金を用意する必要がある点は、スムーズな新居探しの弊害になる可能性があります。
0円にする代わりに、月々の家賃に上乗せしている
本来家賃4万円であれば、4万2千円
本来家賃8万円であれば、8万4千円
本来家賃12万円であれば、12万6千円
結局は敷金分を徴収されていることになります。同様の物件との相場比較をしましょう、と助言をしていることが多いですが、同じような物件はあっても、同じ物件ではないため、数千円レベルの家賃比較は素人には難しく、またかなりの時間を要します。
0円にする代わりに、違約金設定がある
携帯の2年縛りのように、2年以内の解約に対して違約金を設定するケースもあります。契約書には必ずその旨の記載はありますので、契約時には注意しましょう。
敷金に関するまとめ
敷金0円のデメリットなどを考慮して、敷金は0円とせず、1月分として物件を探すことが賢明です。
③管理費/共益費の有無を確認する
管理費/共益費が別途かかるかどうか確認しましょう。できれば、物件を探す条件として、管理費/共益費込みで家賃の上限を設定して物件を探しましょう。
④学生の場合は通学費も考慮に入れる
会社勤めで通勤費が会社から支給される場合は関係ありません。
会社勤めだが通勤費が支給されない、または学生の方は、通勤費、通学費も考慮に入れて物件を探しましょう。支出はトータルで考えることが鉄則です。
最寄駅に行くために、自転車を使って駐輪場に預ける場合も同じです。
少し安い物件があり隣の町の部屋を借りた場合
電車代が200円だった場合、往復で400円
つまり1か月(20日)で、8,000円!
8,000円以上の差がなければ、別の町にする意味がなくなってしまいます。8,000円高い学校がある町の部屋に住んでも同じことです。
*イメージを掴んでいただくために、話をシンプルにするために定期の計算はしていません。
多少駅から遠いが安い部屋を借り自転車通学している場合
自転車の駐輪場代が1月2,000円だとすると、2,000円高くて駅に近いほうが良いですよね。
Point3. 拘るところ、拘らないところを決める
それでは具体的に物件探しをしていきましょう。
物件探しは大手で言えば、スーモ、ホームズ、アパマンあたりですね。
部屋探しの基本はネットで検索して、実際に物件を確認していく流れです。
その検索の際、部屋探しを安くするコツとして考えなければならないことは物件条件ですね。その中で家賃に一番響くものは「どの町(駅)に住むか」です。
お洒落でお店もたくさんあってイメージのよい町(駅)は当然、家賃も高いです。今の人生観において、ここはお金をかけるところなのか、よく考えましょう。他に買いたいものがある、またはもっと飲みに行きたい、または今は貯金をしたい、そういった場合はお洒落な町(駅)ではないところを選択肢に考えると、ぐっと家賃が変わってきます。
面白いのは1駅違うだけでぐっと家賃が変わるところです。
拘るところ、拘らないところ。他にも
「駅に近い」
「広い部屋がいい」
「南向きがいい」
「新しいところがいい」
いろいろありますよね。
拘るポイント、譲るポイントをあらかじめ考えておくと、実際の物件探しでのぶれることが少なくなるため、おすすめです。
まとめ
・漫然と部屋探しをするだけでなく、全体の費用構造を知ろう
・安くできるところはないか、考えよう。おすすめは礼金0円
それではよい一日をお過ごしください
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